==== Text encoding : UTF-8 ==== Tchaikovsky : Danse des Mirlitons (“The Nutcracker Suite”) チャイコフスキー:あし笛の踊り (組曲『くるみ割り人形』より)  ロシアの作曲家チャイコフスキー(1840〜1893)によるバレエ音楽で、『白鳥の湖』『眠れる森の美女』とともにチャイコフスキーの3大バレエと呼ばれています。バレエ『くるみ割り人形』は童話をモチーフにしたクリスマスの物語で、組曲『くるみ割り人形』はチャイコフスキー自身がその舞台音楽を演奏会用に再編したものです。  この「あし笛の踊り」は、バレエ第2幕でお菓子の羊飼いがおもちゃの笛(ミルリトン)を吹きながら踊るシーンの曲です。  音符の符尾側に付記された黒い点はスタカートで、音を短く切る(止める)ことを表します。右手指でピッキングした直後に弦に触れたり、左手の空いた指や指の付け根、指の腹などで触れて、音を切るようにしましょう。 [A] [1] [A]1小節目冒頭:模範演奏(BSVD7077a)では、リピートなどで戻った時(2、4、6回目)のみ、ここをクイック・アルペジオで弾いています。特に重要ではありませんので、クイック・アルペジオで弾かなくてもよいでしょう。 [2] [A]2小節目・1拍目ウラ〜2拍目:2弦3フレット・D音を押さえた左手中指をグリス・アップし、6フレットあたりまで上がったら離して、入れ替わるように左手薬指で2〜4弦7フレットに触れ、ハーモニクスを弾きます。 [3] [A]3小節目冒頭:模範演奏(BSVD7077a)では1回目のみ、ここをクイック・アルペジオで弾いています。特に重要ではありませんので、クイック・アルペジオで弾かなくてもよいでしょう。 [B]  1〜6小節目は基本的に、左手と右手で別々に音を出します(ダイアグラム譜は左右別々に表記しています)。ただし、冒頭の1弦7フレット・B音+3弦開放・G音と、6小節目最後の2弦2フレット・C#音は、普通にピッキングします。  左手(音符の棒や旗が上向きのパート)はL.H.(レフト・ハンド)で、動作としては右手のピッキングを伴わずにハンマリング・オンやプリング・オフを行います。5フレット←→7フレットなど、2フレット差のポジションの音を交互に出します。  右手(音符の棒や旗が下向きのパート)はR.H.(ライト・ハンド)で、右手の指頭を使って指板を押さえるハンマリング・オンや、それを離すプリング・オフの形です。ほとんどの音は直前に右手指で別のポジションを押さえていますので、移動に支障がない程度にギリギリまで押さえておき、一瞬離して次のポジションを押さえます。ただし、4小節目や6小節目冒頭の5弦開放・A音は、直前に押さえていた4フレット・C#音から右手指でプリング・オフするようにはじくことで、出しています。 [4] [A]<カッコ4.6.>2小節目最後〜3小節目:AとDは、最初の2音を右手親指でピッキングし、後は右手人差指、中指、薬指を使って順番に弾きます。 [C]  [C]から[D]6小節目の最初まで、4フレットを全セーハしながら弾きます。ただし、あまり高音弦は使いませんので、使う弦だけしっかりと押さえられていればOKです。 [D] [5] D.S.:ここまで演奏したら、[A]に戻ります(ダル・セーニョ)。そして[A]を1回リピートした後、<カッコ4.6.>の1小節目を終えたらCodaへ跳びます。 【音源】BSVD7077a 【録音日】2009年3月10日 【使用ギター】モーリス S-121sp 南澤大介カスタム 【使用弦】John Pearse #736