==== Text encoding : UTF-8 ==== Tchaikovsky : Ouverture miniature (“The Nutcracker Suite”) チャイコフスキー:小序曲 (組曲『くるみ割り人形』より)  ロシアの作曲家チャイコフスキー(1840〜1893)によるバレエ音楽で、『白鳥の湖』『眠れる森の美女』とともにチャイコフスキーの3大バレエと呼ばれています。バレエ『くるみ割り人形』は童話をモチーフにしたクリスマスの物語で、組曲『くるみ割り人形』はチャイコフスキー自身がその舞台音楽を演奏会用に再編したものです。  この「小序曲」は、バレエ、組曲の両者で物語の冒頭を彩るかわいらしい曲です。  音符の旗側に付いた黒い点はスタカートで、音を短く切ることを表します。押さえた左手を緩めたり、空いた左手指で触れるか、あるいは弾いた後の右手で弦に触るなどして、音を止めます。  [B]や[E]の単旋律部分にも、参考のためにコード・ネームを付けてあります。 [C] [1] [C]5小節目後半〜8小節目・2拍目オモテ:左手小指で3弦を押さえ、左手人差指の部分セーハで4〜6弦を押さえるフォームのまま、ハイ・ポジションへ平行移動していきます。 [A2] [2] [A2]9〜10小節目:1弦開放・E音は、楽譜には記していませんが次の小節も響かせておき、音を止めてしまわないように注意しながら3弦のフレーズを弾きます。 [D] [3] [D]10小節目冒頭:2弦3フレット・D音は、直前(前の小節のハンマリング・オン前)で3弦3フレット・A#音を押さえていた左手薬指を寝かせて部分セーハし、続く1フレット・C音へはその薬指を使って、部分セーハした状態からプリング・オフします。その際、3弦は右手の空いた指か、2弦1フレットを押さえた左手人差指の指頭で触れるなどして消音します。難しいようでしたら、直前の3弦3フレットを押さえていた左手薬指を一旦離し、2弦3フレットをその薬指の指頭で押さえ直してもよいでしょう。 [4] [D]10小節目・2拍目オモテ:1弦1フレット・F音は、直前で2弦1フレット・C音を押さえていた左手の人差指を寝かせて1〜2弦を部分セーハし、続く開放・E音へはその人差指を使って、部分セーハした状態からプリング・オフします。その際、2弦は右手の空いた指などで触れて消音します。難しければ、1弦1フレットは左手中指で押弦〜プリング・オフしてもよいでしょう。 [E] [5] [E]7〜9小節目:プリング・オフが連続していますが、プリング・オフの到達点…すなわち低い方の音は毎回離さずに押さえておき、進行の軸にするとよいでしょう。例えば7小節目の場合は、5フレットから3フレットへプリング・オフするので、到達点である3フレットを押さえたまま弾き進めて行きます。 [F] [6] [F]3小節目・2拍目:5弦2フレット・B音は、1弦の3フレット・G音を押さえた左手人差指を離さずに押さえます(動作としては、左手でドアノブを反時計回りに回すようなイメージで、左肘を身体に寄せるようにします)。 [7] [F]11〜13小節目:1弦は2フレット・F#音と3フレット・G音が交互に出て来ますが、[5]と同じ考え方で、2フレットを離さずに弾きます。 【音源】BSVD7071a 【録音日】2009年4月15日 【使用ギター】モーリス S-121sp 南澤大介カスタム 【使用弦】John Pearse #736