==== Text encoding : UTF-8 ==== 朧月夜 Hazy Moon Night  1914年に発表された、文部省唱歌です。作詩は高野辰之、作曲は岡野貞一と言われていますが、当時の文部省唱歌は合議制で制作され、また発表時には作者名が伏せられていたため、実際にはよく解らない点が多いようです。  この楽譜は、東日本大震災の被災地支援CD『いのり 〜guitar』用に編曲し、2011年4月11日に撮影した動画( https://youtu.be/YQB8he_c-oQ )を採譜したもので、後に発売された『ソロ・ギターのしらべ 愉楽の邦楽篇』収録版とは、細部や曲の長さが異なっています。  チューニングはドロップD。1フレットの全弦と3フレットの2〜6弦にカポタストを付けています(写真1)。 <写真1>  3フレットのカポタストは1弦を空けておかなければならないのですが、片側から止める形であれば普通のカポタストでも付けることができます(5本の弦だけを押さえるような専用のカポタストも市販されていますし、バンジョー用のカポを使っても同じ事ができます)。ちなみに私はshubb社製の、普通の6弦用カポタストを使用しています。もしカポタストが1つしか無い場合は、2フレットの2〜6弦にのみカポタストを付ければ、この楽譜で演奏できます(全体に半音低くなります)。  TAB譜で1弦0フレットと記された部分([A]2小節目冒頭など)は開放弦を表し、そのまま押さえずに1弦を弾きます。この場合、3フレットのカポタストは1弦を空けてありますので、1フレットに付けたカポタストで押さえた部分が鳴ります。また、1弦0フレットを指で押さえる場合もあります(写真2)。その際、TAB譜では□0のように表記しています([A]7小節目冒頭など)。 <写真2>  1弦のナチュラル・ハーモニクスで、5フレットと記譜してある箇所([Intro]2小節目の3拍目など)は、3フレットのカポタストを0フレットとして、そこから数えての5フレットという意味ですので(ダイアグラム譜を参照して下さい)、実際には1フレットに装着したカポタストを基準とした7フレット目のナチュラル・ハーモニクスが鳴ります。演奏する上では特に気にせず、TAB譜の通り5フレットと考えればよいでしょう。 [B] [1] 4弦開放・D音は1回目のみ弾き、2回目(リピート時)は弾きません。ただし、特に意図がある違いではありませんので、どちらかに統一して弾いていただいて構いません。 【音源】BSVD4007a 【録音日】2011年4月11日 【使用ギター】Yokoyama ARWH 南澤大介カスタム 【使用弦】Wyres CP1456M 【カポタスト】Shubb C1 x2