==== Text encoding : UTF-8 ==== 十二国記 〜東の海神 西の滄海(演劇「 十二国記 〜東の海神 西の滄海」オリジナルサウンドトラック)(2022 Edition)/南澤大介 Big South Valley Music BSV-0103_3 [2022.10.26] 1 十二国記(Prologue) 2 十二国記(Maintitle) 3 回想 ~六太~ 4 蓬山 ~少春~ 5 邂逅 ~更夜~ 6 孤独 7 再会 8 拉致 9 虜囚 ~驪媚~ 10 牢獄 ~元魁~ 11 希望 12 合戦 13 延王 ~尚隆~ 14 延麒 15 蒼望の舟上に 16 Clear Moon 17 再会(Long Version) 18 再会(Alternate Version) 19 虜囚 ~驪媚~(Demo Version) 20 虜囚 ~驪媚~(Alternate Version) 21 延王 ~尚隆~(Alternate Version) 22 延王 ~尚隆~(Cressendo Version) 23 再会(Short Version 1) 24 再会(Short Version 2) 25 ブリッジ 1 26 ブリッジ 2 27 蒼望の舟上に(カラオケ) 28 Clear Moon(カラオケ) (M17〜28:2022 Edition初収録) 作詞:水野ノブヨシ(M14、15) 作曲:南澤大介(except M15、28:水野ノブヨシ) 劇団てぃんか〜べる第24回公演「十二国記 東の海神 西の滄海」 1997年10月17日(金)〜19日(日) 中野・ウエストエンドスタジオ 原作/小野不由美(講談社X文庫 ホワイトハート刊) 脚本・演出/湖条圭子 ____________________________________________________________  このアルバムは、1997年10月に上演された劇団てぃんか〜べる第24回公演「十二国記 東の海神 西の滄海」のオリジナル・サウンドトラックである。  劇団から音楽の依頼があった時点では、私はこの芝居の原作である小野不由美氏の作品は未読だった。そして、作曲を始める前に十二国記シリーズを手に取ったのだが、「月の影 影の海」から「図南の翼」まで一気に、まさに一気に読了してしまった。ま、平たく言って「はまってしまった」のである。  だから本CDは公演のBGMであると同時に、以前別の劇団が舞台化した「暗闇の囁き(原作・綾辻行人氏)」や、去年のてぃんか〜べる公演「龍は眠る(原作・宮部みゆき氏)」のサウンドトラック作曲時と同じく私にとっては小野不由美氏へのファンレターでもあるのである。またしても。  今回のサウンドトラック中で最初に作ったのはM2「十二国記〜メインタイトル〜」。自分の内にある旋律と十二国記シリーズの持つアジア的−−日本的・中国的なイメージとをどう融合させるかで、ずいぶん悩んだ末の曲。これ以外にはM4「蓬山 〜少春〜」も、アジア的なメロディの組み立て方をしている。  M3「回想 〜六太〜」は六太のテーマで、M8「拉致」M14「延麒」はその変形である。主に原作冒頭の、彼の哀しみのイメージで作曲。なおM14「延麒」は劇中では未使用。  尚隆のテーマもそうなのだが、今回の公演では曲のほとんどがシリアスなシーンに使われることになっていたため、「元気な六太」や「脳天気な尚隆」を表現した曲を書く機会がなかった。残念である。  M5「邂逅 〜更夜〜」は更夜のテーマで、六太のテーマと同じく、主に原作冒頭の幼い彼の哀しみのイメージで作曲。M6「孤独」M7「再会」はそのモチーフの変形。  M13「延王 〜尚隆〜」は尚隆のテーマ。日本の小松と村上の合戦での、死にかけた尚隆が六太によって延王となるシーンのイメージ−−−絶望と再生−−−で作曲。M11「希望」はそのモチーフの変形で、斡由の元から逃げる途中地下牢で迷った六太が尚隆に助けられるシーン用に作曲したが、最終的には未使用。尚隆のモチーフの出発点は実は、この曲の遠くの方で微かに聞こえるエレクトリック・ピアノのメロディなのである。M15「蒼望の舟上に」は、尚隆のテーマのヴォーカル・ヴァージョン。  M16「Clear Moon」はM15「蒼望の舟上に」の作詞者である水野ノブヨシの94年の作品で、本CD中唯一書き下ろしではない曲。本編の後金剛山(黄海)で暮らす更夜の姿に重なったので、一部歌詞を変えて彼のイメージソングとして録音した。なお水野ノブヨシのヴォーカルによるオリジナル・ヴァージョンは、彼のCD『Ten Years' Wander』に収録されている。  ともあれ。これらの曲たちが、あなたの中に新たな十二国を描き出す手助けになったなら、こんなに嬉しいことはない。             南澤大介 ____________________________________________________________  「十二国記」・・・。この作品を上演することに決定した時、実はふと「困ったぞ。」と思った。原作物の上演の成否は読者がそれぞれに描いている世界を壊さぬよう、どれだけ膨らませる事が出来るかにかかっているのだが、雰囲気を命とするファンタジー作品において視覚と聴覚の受け持つ割合は通常の作品よりも更に大きなウエイトをしめる。中国的でありながら、中国の歴史物では決してない小野不由美ワールドを作るには、中国的な音色を残しながらあくまでも「十二国記」の世界の為の音楽がどうしても必要だった。既存の曲ではとてもフォロー仕切れなかったのだ。  抽象的なイメージばかりで言いたい放題、無理難題とも思える要求をつきつける演出に南澤大介氏が答えて作曲して下さったのがこの曲の数々である。  まさにこの芝居のそのシ一ンのためだけに作られた曲達は舞台上で役者の演技とマッチした時にこそ最高の輝きを発してくれると信じている。  舞台は生き物、たとえ何日間上演していても同じ舞台はただの一度もありえない。これら音楽とそれにのって演じてゆく役者達がどのようなハーモニーを描き出すか・・・。 願わくばお客様がご覧になったその一回が最高の一回となるようにと祈りつつ、静かに初日をむかえることにしよう。  1997年10月 てぃんか〜べる 湖条圭子 ____________________________________________________________ Produced by Daisuke Minamizawa Daisuke Minamizawa : vocal, acoustic guitar, charango, and all instruments Recorded at Water Fountain Studio Equipments : Roland JV1080, JV880, D550, R8M, Korg 01R/W, Wavestation SR, Young chang MP-1 / Fostex DCM100, Mackie MS1202, Sony MUR201, Yamaha R100, Zoom 9120, 9010, T.C.Electronic Finalizer Computer : Apple Macintosh 8100/80AV (Mark of the Unicorn Digital Performer 2.1) Jacket Illustration : Rin Tanaka / Jacket Design : ifni visual works Special thanks to Yukie Taniguchi This album dedicated to Fuyumi Ono. ____________________________________________________________ The Twelve Kingdoms (Original Soundtrack for Theatrical Play) (2022 Edition) / Daisuke Minamizawa 1 The Twelve Kingdoms (Prologue) 2 The Twelve Kingdoms (Maintitle) 3 Roku-Ta 4 Syou-Syun 5 Kou-Ya 6 Solitude 7 Reunion 8 Abduction 9 Ri-Bi 10 Gen-Kai 11 Hope 12 Battle 13 Sho-Ryu 14 Enki 15 Soubou No Senjou Ni 16 Clear Moon 17 Reunion (Long Version) 18 Reunion (Alternate Version) 19 Ri-Bi (Demo Version) 20 Ri-Bi (Alternate Version) 21 Sho-Ryu (Alternate Version) 22 Sho-Ryu (Cressendo Version) 23 Reunion (Short Version 1) 24 Reunion (Short Version 2) 25 Bridge 1 26 Bridge 2 27 Soubou No Senjou Ni (Backing Track) 28 Clear Moon (Backing Track) (M17-28 : bonus tracks for 2022 Edition) words : Nobuyoshi Mizuno (M14,15) music : Daisuke Minamizawa (except M15, 28 : Nobuyoshi Mizuno)