==== Text encoding : UTF-8 ==== Etude #10 エチュード #10  左手だけで音を出す「レフト・ハンド」、右手だけで音を出す「ライト・ハンド」を練習するためのエチュードです。  棒や旗が上向きの音符は左手だけで、下向きの音符は右手だけで音を出します。右手が普通にピッキングする部分は全くありませんので、注意してください。また本来、スラー記号をすべての音符に付けるべきですが、かえって煩雑になるため、一部([6])を除いて省略してあります。  左手は、曲の大半でレフト・ハンドによってリズムをキープし、右手はライト・ハンドで押弦しながらメロディなどを弾いていきます。ダイアグラム譜の「+」は、基本的にその前が左手、後が右手の動きを表しています。 [A] [1] 左手は、ハンマリング・オンとプリング・オフの動作をくり返して、1〜2弦を弾きます(写真1)。右手はライト・ハンドによるメロディ・パートで、指頭を使って弦を押さえて音を出します。押さえたまま指を移動させるところ(スライド)はありませんので、休符になっているタイミングで一旦指を離し、次のポジションを押さえて音を出すことになります。離す時は開放弦の音が出ないよう(プリングにならないよう)注意しましょう。 写真1 ▲[1]の最初の状態です。 [2] 左手は、2〜3弦を弾きます(<カッコ2.4.>も同様です)。右手は[1]と同じで、メロディを押さえて音を出します。 [B] [3] 左手は、再度1〜2弦を弾きます。右手は5〜6弦を、部分セーハのような感じで押さえて音を出し、最後はプリング・オフして開放弦の音を出します(写真2)。 写真2 ▲[3]の最初の状態です。 [4] ここまで5〜6弦は右手で音を出していましたが、ここは左手で押さえて音を出します。 [5] 直前の[4]で5〜6弦を押さえた左手を離し、それと同時に右手で12フレット全弦をタッピング・ハーモニクスしています。 [6] ここのフレーズも、全て左手だけで弾いています。3拍目ウラから4拍目へは、ハンマリング・オンやプリング・オフの動作ではなく、スライドで音を出しています。3拍目ウラで薬指を使って2弦3フレット・D音を押さえる時点か、その薬指をスライドさせる時点で、1弦は音を出さないように離しています。そして、スライド後の4拍目ウラで、改めて小指で1弦5フレット・A音を押さえて音を出します。次の小節では、1弦3フレット・G音を人差指で押さえたまま、2弦をプリング・オフした後2弦5フレット・E音を薬指でハンマリング・オンします。その2弦5フレットを押さえたまま、今度は1弦をプリング・オフして開放・E音を出しています。 [7] ここはまず[4]と同じ感じで、左手で4弦7フレット・A音と、6弦7フレット・B音を左手で押さえて音を出します。次にそこを押さえたまま右手で19フレット全弦を叩いてタッピング・ハーモニクスを出します。 [8] 6弦のフレーズは、左手だけで出しています。まず、中指で押さえていた6弦7フレット・B音をプリング・オフして開放弦の音を出し(写真3)、続いて再び中指で、7フレット・B音をハンマリング・オンします。中指を押さえたまま、次の8フレット・C音は小指でハンマリング・オンし、最後に小指をプリングして、中指で押さえておいた7フレット・B音を出します。 写真3 ▲[8]の部分の、指の動き。左手だけで音を出します。 ※このエチュードは、CD付き書籍『はじめてのソロ・ギター入門』(ドリーム・ミュージック・ファクトリー刊)に収録してあるものと同じ曲です。