==== Text encoding : UTF-8 ==== Grieg : In the Hall of the Mountain King (from “Peer Gynt”) グリーグ:山の魔王の宮殿にて (『ペール・ギュント』より)  ノルウェーの作曲家グリーグ(1843〜1907年)が、同郷の作家イプセンの劇“ペール・ギュント”のために書いた劇音楽。物語は、破天荒な若者ペール・ギュントが、幾多の冒険の末に最後は故郷で許嫁のソルヴェーグに抱かれて息絶える…というファンタジーです。この“山の魔王の宮殿にて”は、ペールが魔物たちの宮殿を訪れる第2幕中の曲で、後に再発表された二つの管弦楽組曲では、第1組曲の最後を担っています。  [A]、[B]はすべて、右の手のひらの腹部分で弦に触れ、音を詰まらせる“ミュート奏法”で弾きます。続く[C]、[D]も、1回目の伴奏はミュートします(リピート後の、3回目の[C]からは、ミュートを外して普通に弾きます)。そしてこのあたりから、少しずつテンポを上げていきます。 [C] [1] B♭(onA)の4弦2f・E音は、直前のB(onA)と同じく左手人差指で押弦していますが(ダイアグラム譜を参照)、次のAmへ移行しやすくなるよう、左手中指で押さえ直してもよいでしょう。 [2] 1弦5f・A音は、直前まで押さえていたAmを離し、左手小指を伸ばして押弦。次の1弦3f・G音は、その小指を移動して押さえます。 [D] [3] この小節は2回目(<カッコ3>時)のみ、カッコで括られた部分を弾きます。 [4] この小節は2回目(<カッコ3>時)のみ、カッコで括られた部分を弾きます。 [E]  コードは、ラスゲアド(音符に波線矢印とRas.を付記)かダウン・ストローク(Π)で弾きます(同時に弾くメロディは、ラスゲアドやストロークと別にピッキングするのではなく、コードのトップがメロディになります)。ラスゲアドはフラメンコで使われる奏法の一種で、左手小指、薬指、中指、人差指の順に少しだけ時間差を付けてダウン・ストロークします。 【音源】BSVD7017a 【録音日】2007年8月4日 【使用ギター】モーリス S-121sp 【使用弦】Wyres CP1456M