==== Text encoding : UTF-8 ==== Liszt : La Campanella リスト:ラ・カンパネラ  ピアニストとしても有名な作曲家のフランツ・リスト(1811〜1886)が、超絶技巧で名高いヴァイオリニスト・パガニーニ(1782〜1840)の曲をピアノ用に編曲した、『パガニーニによる大練習曲』の第3番。ちなみに“カンパネラ”とは、イタリア語で“鐘”を意味します。  オリジナルはA♭mキー(変イ短調)ですが、ここではAm(イ短調)キーで編曲しています。また、ギターで演奏しやすいよう、オリジナルの特徴的な音や構成部分を抽出して、再編してあります。  [A]と[D]の主題部分前後は、メロディと伴奏を分けて表記するとかえって見づらくなるため、音符の旗や棒をすべて上向きで記してあります(実際にはほとんどの箇所で1弦開放・E音が伴奏、それ以外がメロディ)。[B]や[C]はルバート(自由なテンポ)で、フレーズの切れ目ごとに間を取るようにして演奏するとよいでしょう。 [A]  直前から始まる主題部分([A]6小節目まで)は、1弦以外を右手親指、1弦を他の指で、交互にピッキングします。  [1] Amで3弦2フレット・A音を押さえた左手薬指を、9フレット・E音までグリス・アップします。右手はグリスの前後、2フレットと9フレットの両方でピッキングします。[D]<カッコ1>の当該部も同様です。 [2] 小節の最初では左手中指で押さえていた4弦2フレット・E音を、左手薬指で押さえ替え、7フレット・A音までスライドさせます。右手は2フレットでのみピッキングし、7フレットではピッキングしません。[D]<カッコ2>の当該部も同様です。 [B] [3] 1弦7フレット・B音を押さえた左手人差指を離さず、軸にして弾くとよいでしょう。 [C] [4] 右手は、4弦、3弦、1弦を順にピッキングします。左手は、小節最初のダイアグラムで示されたポジションから、押さえたままゆっくりと次のダイアグラムのポジションまでグリス・アップします(1弦は開放のまま)。次小節アタマの時点で、左手が13〜14フレットまで移動し終わっていればよく、移動の途中で弾いた時の左手ポジションは、適当で構いません。 [D]  直前から始まる主題部分は[A]とほぼ同じですが、伴奏である1弦を弾く回数が増えています。難しい場合は、[A]を繰り返してもよいでしょう。右手はいわゆるトレモロ奏法で、まず親指でメロディ(3連符の1つ目)を弾き、続く1弦開放・E音(3連符の2つ目と3つ目)は中指→人差指の順にピッキングします。 【音源】BSVD7011a 【録音日】2019年10月22日 【使用ギター】モーリス S-131M 南澤大介シグネチャー 【使用弦】Wyres CP1456M