==== Text encoding : UTF-8 ==== Carrying You 君をのせて  1986年公開のアニメーション映画「天空の城ラピュタ」主題歌です。作詞は監督の宮崎駿さん、作曲は久石譲さん。  本楽譜は、BSVD-5004aの音源を採譜したもので、『ソロ・ギターのしらべ スタジオジブリ作品集』収録版と重複する部分も、細部が異なっています。また、『ソロ・ギターのしらべ』でのカポタスト指定は4フレットですが、この楽譜ではオリジナル・キーに合わせて本編(歌部分)を6フレットで演奏するよう指定してあります(カポタストを途中で移動するため、曲開始時には5フレットに装着)。『ソロ・ギターのしらべ』のように、本編を4フレットで演奏する場合は、グライダー・カポを5フレットではなく3フレットに付けて、[Intro 2]の最後で(6フレットではなく)4フレットに移動します。 [Intro 1]  グライダー・カポ(写真)という、 演奏中に移動させることができる特殊なカポを5フレットに付け、 曲の途中([Intro 3]直前)で6フレットに移動しています。グライダー・カポを持っていない場合は普通のカポタストを使い、途中でカポを移動させずに演奏しても構いません(詳しくは8を参照)。その場合、はじめから6フレット(『ソロ・ギターのしらべ』版に合わせる場合は4フレット)にカポタストを付けて演奏すればよいでしょう。  符頭が×の音符は、ストリング・ヒットです。右手親指の指頭で弦を叩き、そのまま指を弦に乗せて、音を止めると同時に打音を出しています。また次の音は、乗せた親指を弦に引っ掛けるようにしてピッキングします。打音をもっと金属的な音にしたい場合は、ストリング・ヒットの代わりに、ミュートした弦に対してネイル・アタックしてもよいでしょう。  2小節目最後〜6小節目などの部分セーハは、2〜4弦に対して行うように記してありますが、1弦開放は使いませんので、1〜4弦をセーハしても構いません。 [1] この時点では必要無いですが、3小節目以降を考え、2〜4弦2フレットをセーハしておきます。余計な音が出ないようにする意味もあるので、押さえなくても軽く触れておく程度でOKです(ダイアグラムではカッコ付きで記してあります)。 [2] 左手人差指で部分セーハした形のまま、2フレットから1フレットに移動します。 [3] 次の運指の都合から、3弦2フレット・A音は部分セーハではなく、左手中指の指頭で押さえます。 [4] ここは、3〜6小節目のように部分セーハではなく、弾く弦だけを単独で押さえていきます。私は、押弦の支えにするために、左手人差指で4弦2フレットを押さえています(ダイアグラムではカッコ付きで記してあります)。 [Intro 2] [5] 1弦5フレット・A音は、2弦5フレット・E音を押さえた左手中指を移動させて押弦します。 [6] 4〜6弦は、右手親指による軽いダウン・ストロークで弾きます。厳密なものではないので、6弦を中心に4〜5弦は当たるか当たらないか…でも構いませんし、難しければ6弦だけをピッキングしてもよいでしょう。ストリング・ヒット部分は、親指の先が上を向くようにして、指の側面で4〜6弦を叩きます。 [7] 1弦7フレット・B音は左手小指で押さえますが、小指だけを7フレットに移動させるのではなく、直前で4〜6弦2フレットを部分セーハしていた左手人差指もそのままの形で2フレット上げると、次のF#mへの移行がスムーズになります。ただし、押さえたままでは不要な音が出るため、少し浮かせるようにするとよいでしょう。 [8] この部分で、グライダー・カポを5フレットから6フレットへ移動させます。それまでダウン・ストロークで弾いていた4〜6弦ですが、ここからは左手だけ…レフト・ハンドによって音を出し(動作自体は複数の弦に対するハンマリング・オンと同じです)、その間に右手を使って、グライダー・カポを指板側から転がして6フレットに上げます。約1小節の間、右手が自由に使えますので、あわてずに移動させるとよいでしょう。最後は、部分セーハした左手をグリス・アップして、入れ替わるように右手でピッキング([Intro 3]〜)します。 グライダー・カポを使わない(カポタストを移動しない)場合、レフト・ハンド部分は直前と同様にダウン・ストロークで弾き、カポタストを移動させずに[Intro 3]直前でグリス・アップするとよいでしょう。 [A] [9] 可能であれば、6弦5フレット・G音は押さえたまま、4弦2フレットを弾きます。 [10] 伴奏がメロディよりも高い音域に行きますので、強く弾きすぎないよう注意しましょう。 [11] 6弦2フレット・E音は、音を出す間のみ押さえておけばOKです(1拍目ウラで押弦し、2拍目ウラで離弦)。 [B] [12] 4弦2フレット・E音を押さえた左手薬指を軸にして、続くハイ・ポジションのAmへ移動します。 [A3] [13] メロディのB音は2弦開放でも弾けますが、続く伴奏で2弦を使うため、わざと3弦で弾いています。 [14] 1回目は楽譜通り弾きますが、2回目(セーニョ時)では弾いていません。特に重要な違いではありませんので、どちらかに統一して弾いてもよいでしょう。 [A4] [15] 1回目は弾いていませんが、2回目(セーニョ時)には弾いています。特に重要な違いではありませんので、どちらかに統一して弾いてもよいでしょう。 [16] 3弦2フレット・A音は、直前まで左手薬指で押さえていましたが、弾きやすさの都合から、左手中指に押さえ替えています。 [Inter] [17] ここまで演奏したら、[C]に戻ります(D.S./ダル・セーニョ)。そして[A4]6小節目を終えたら、Codaへ跳びます。 Coda [18] 続くBbへ移行しやすいよう、ここで押弦する指を替えています。 [19] ここ以降、すべてダウン・ストロークで弾きます。メロディより高い弦を弾かないように、注意しましょう。