==== Text encoding : UTF-8 ==== Stand by Me [John Lennon] スタンド・バイ・ミー [ジョン・レノン]  1975年2月にリリースされた、全曲カヴァーによる6枚目のアルバム『ロックン・ロール』収録曲。オリジナルはベン・E.キングが1961年に発表したもので、1986年には同名映画の主題歌に使われたこともあり、リバイバル・ヒットしています。ジョンのアルバム・ヴァージョンはフェード・アウトしているので、ここではジュリアン・レノンのライヴ・ヴァージョンを元にエンディングをアレンジしてあります。  [A]系([A]、[A2]、[A3]、[A4])、[B]系([B]、[B2]、[B3])は、それぞれほぼ同じです(ただし[A]系最後の小節のみ、次のセクションによってメロディの有無が異なります)。違いは、オリジナルに合わせた事によるメロディの譜割りだけですので、弾きやすいメロディに統一してもよいでしょう。  曲全体を、ストロークで演奏していきます。ストローク時のメロディは別にピッキングするのではなく、ストロークしたコードの一番高い音がメロディになります。基本的にはメロディがしっかり鳴っていればOKですので、ストローク時の伴奏に関しては、楽譜に書かれた音の全てを正確に出す必要はありません(記された弦をおおよそ狙うようなイメージです)。  四角い枠で囲われた縦長のXは、スラム(弦を叩く奏法)です。右手の指を使って指板のサウンドホール端あたりで弦を叩いて、音を止めると同時に打音を出します。そして叩いた右手はすぐに離さずそのまま押さえておき、次にアップ・ストロークします。基本的には、次に弾く弦を叩きますが、例外もあります(後述)。また、特定の弦の音を伸ばすため、一部の弦だけを叩く場合もあります。TAB譜では叩く弦の上に記号が来るように記してありますので、参考にして下さい。スラムの動作が難しい場合は、ブラッシング(ミュート・カッティング)で代用しても構いません。 [Intro] [1] [Intro]:最後のメロディを除き、[Intro]全体では1弦を鳴らしたくないので、2弦を押さえた左手指や、余った指で触れるなどして、消音しておきます。またスラムは、全弦に対して行います。 [2] [Intro]2小節目最後:直前のスラムは全弦に対して行いますが、続くこのアップ・ストロークは、低音弦のみ鳴らします。スラム時に、右手人差指でだいたい4〜6弦、中指や薬指で1〜3弦を叩くようにして、次のアップ・ストロークを人差指だけで行うと、やりやすいでしょう。 [A] [3] [A]1小節目:直前に弾いた1弦のメロディを伸ばしておきたいので、ストロークやスラムは、低音弦(この場合4〜6弦)に対して行います。 [4] [A]3小節目・2拍目ウラ:直前のスラムで押さえた右手指を使ってアップ・ストロークするのではなく、右手人差指(あるいは+右手中指)で行ったスラムを音が出ないように離しつつ、同時に右手薬指でメロディのピッキングを行います(写真①)。次の小節の最後なども同様です。 <写真①> [5] [A]5小節目冒頭:最初は、左手人差指で3〜4弦の2フレットを部分セーハし、3弦開放・G音を弾く時点で4弦に指頭を残したままセーハを起こします(ダイアグラム譜を参照してください)。 [6] [A]5小節目・2拍目:小節最後での運指の都合から、4弦2フレット・E音は左手人差指から中指へ、5弦3フレット・C音は左手中指から薬指へ、押さえ替えます(ダイアグラム譜を参照してください)。その際、3弦のメロディを止めないように注意しましょう。 [A2] [7] [A2]7小節目最後:直前のスラムは4〜6弦のみですので、スラムで叩いてそのまま押さえた右手人差指(あるいは+右手中指)以外に、右手薬指も使ってアップ・ストロークします(写真②)。 <写真②> 難しい場合は、全弦(あるいは次にメロディで弾く2弦から6弦まで)をスラムで叩いてもよいでしょう。 [8] [A2]8小節目:音符の下の×はスラップ(弦を叩く奏法)で、右手親指を下に向け、側面で低音弦を狙って叩きます(叩いたらすぐに離します)。ドアノブを反時計回りに回転させるイメージで、手首を回して叩くとよいでしょう(写真③)。 <写真③>  同時にストロークを行う部分では、スラップと同時に、右手中指で高音弦を狙ってダウン・ストロークしています(写真④)。[A4]8小節目も同様です。もしスラップが難しい場合は、すべてダウン・ストロークで代用してもよいでしょう。 [B] [9] [B]5小節目・4拍目:3弦開放・G音のメロディをプリングで出すと同時に、低音弦に対してスラムを行います。 [B2] [10] [B2]7小節目最後:[4]と同様、直前のスラムを音が出ないように離しつつ、同時に右手薬指でメロディのピッキングを行います。 [Ending] [11] [Ending]2小節目後半:左手薬指で6弦5フレット・G音を押さえたまま、右手人差指で全弦19フレットを叩いてハーモニクスを出します(タッピング・ハーモニクス)。5弦は、その前のストロークによるGと同様に音を出したくないので、6弦を押さえた左手薬指で触れて消音します。 【音源】BSVD3015a 【録音日】2015年2月10日 【使用ギター】モーリスS-121sp 南澤大介カスタム 【使用弦】Wyres CP1456M