[WORKS]作曲/楽曲提供 


●「星空のセレナーデ」

●「ハートのプロポーション」   

●「オーロラの妖精たち」

●「戦人の運命」

●「渚にて」



「星空のセレナーデ」

(CD『クレヨンしんちゃん3』収録)WEA JAPAN WPC6-8131(1995)


 大手レコード会社からリリースされたCDに「作曲・南澤大介」とクレジットされた初めての作品。ようするに作曲家デビュー作なのである。もともとはぞんぞんプロデュースという劇団の「バレンタインストーンを捜せ!!」(1992)という公演のために書いた「いまはおやすみ」(作詞・北森小雪)という曲で、当時お世話になっていた音楽事務所に何曲か預けてあった曲の一つ。

 さらにこの曲はもともと、当時つき合っていた女の子にプレゼントしたもので、彼女が役者として「バレンタインストーンを捜せ!!」に出演することになったので、詞を差し替えて彼女の役のテーマに使ったのである。以下はその時の歌詞。今読むとかなり恥ずかしいものがある(笑)。

      逢えない時の重さに 心沈んでく
      こんなにも 想いはつのる
      今は何を見ても 何を聞いても
      君の顔が浮かぶよ
        君の願ったこと 何もかも
        叶いますように
        君だけに 歌うよ I sing for you



「ハートのプロポーション」

(CDs/OVA『宝魔ハンターライム』主題歌)東芝EMI TYDY-2078(1996)
作詞・加藤茂一/編曲・加藤みちあき/歌・かないみか


 「星空のセレナーデ」は手持ちの曲が流用されたものだったが、こちらはこの企画のために書き下ろしたもの。当然コンペ。コンペというのは何人かの作曲家に同じテーマで曲を書かせ、一番良いものを使う、という非情な仕事形態(笑)。コンペ落ちの場合は当然ギャラも入らず、その曲はオクラ入りということになるのである。

 この曲に関しての注文は「うる星やつら」のオープニングのようで、ちょっとラテンとかレゲエとかが入ったもの、ということだった。何度もリテイクが入り、かれこれ10曲くらい渡して結局5曲目あたりのものに決定。

 たしか先方に渡したデモでは、当時芝居用に書いた「から騒ぎ」のオケを流用してラテンぽくした記憶が。またAメロラストのコード展開は、友人・水野くんの名バラード「Too far to touch」中間部のコード進行と同じなのである。サビはドリカムの「うれしい楽しい大好き」のように、「ここが最高音だと思ったらサビのオチでまだ上がる」というもの。結構好きな手法だが、なかなかうまく決まらないのである。



「オーロラの妖精たち」

(CD『マスターモスキートンCDドラマ2・流離いの吸血鬼御一行様』収録)日本コロンビア COCC-14034(1997)
作詞・志波達哉/編曲・茂村泰彦、牧野信博/歌・根谷美智子


 OVA「マスターモスキートン」ドラマCDの挿入歌で、雪の精(?)ユキのテーマ。注文は「中谷美紀さんぽいもの」。ちなみに当時中谷さんはまだファーストアルバムを出したばかり(お茶のCMなどでもつかわれていた)で、今ほど坂本教授の耽美さが濃くなかった頃。

 けっこう幻想的で私らしい曲に仕上がっていると思う。



「戦人の運命」

(CD『時限〜LIMIT〜』みつめてナイトDRAMA CD主題歌)KICA-7886(1998)
作詞・田村純一/編曲・内田光一/歌・ライズ・ハイマー(CV/冬馬由美)


 もともとコナミとレッドカンパニーによるプレステ用ゲームだった「みつめてナイト」が、ドラマCD化された際のシリーズテーマである。当時私が音楽を手がけていた「ナイトメア・プロジェクトYAKATA」でご一緒した脚本の舞阪氏もレッドカンパニーの方で、奇遇というか世間は狭いというかなのである。

 作詞者であるレッドカンパニーの田村純一氏とは残念ながら面識がないのだが、メロディのイントネーションを大切にした歌詞が嬉しかった記憶がある。これもやや幻想的で、自分らしいかな。



「渚にて」

(CD『聖少女艦隊バージンフリート』)KMCA9(1999)
作詞・広井王子/編曲・天野正道/歌・島本須美


 こちらもレッドカンパニーとコナミの作品(OVA)で、レッドの御大広井王子氏の作詞なのである。たしか別企画用にコナミさんに預けてあったものがこちらに使われることになったのではなかったか。童謡のように、ひねりのないシンプルさがウリ。自分としてはちょっとひねりがなさすぎる気もするが、これはこれで良いのかもしれない。


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